Archive for the '映画' Category

観てきました、のだめカンタービレ
コミックに忠実。千秋先輩がマルレ・オケの常任指揮者に就任。しかしそこには独裁的なコンマスと、やる気のない団員たち。オーディションで団員を補充し、ネチネチとした指導と、コンマスとの不思議な結託によってオケを立て直していく。のだめちゃんの方は、日本の妙技ティッシュ配りでマルレのプロモーションに協力したり、エキストラのチェンバロをソン・ルイに横取りされたりしたりするものの、進級試験はトレビアンに。しかし、マルレの公演で、さらに先に進んだ千秋先輩に焦るのだめちゃん、というところまで。
エキストラが決まって号外をまくシーンや、進級試験の「トルコ行進曲」。変態の森のキャラクターが多数登場して楽しい作りになってます。このあたり、コミックではできない、映画ならではの楽しさなので見どころの一つ。
音楽の方はなんといっても、チャイコフスキーの「1812年」。序盤はチェロとヴィオラののどかな調べ。そこから戦いを思わせる盛り上がりに向かい、最後はキャノンの音も加わり、華やかな行進曲へ。千秋先輩の解説と、ダイナミックな指揮姿も重なって一番の見どころといってもいいシーン。
そして2曲目はバッハの「ピアノ協奏曲 第一番」。バッハは全般的に好きだけど、この曲の不安定さは特に好き。千秋先輩の弾き振りなのですが、ピアノを弾きながら、指揮もしてしまうとは。クラシックに詳しくなくても、これはスゴイ! のだめちゃんはこれで焦っちゃうわけですが。
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後半の予告もちょこっとあって、「東洋の真っ赤なルビー」が登場したり、コミック通り、シュトレーゼマンとのだめちゃんの共演があったり。2010年4月公開、楽しみですー
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そうそう、エンドロールも楽しいですヨ

映画公開中の『笑う警官』
元の題名は内部告発者、つまり警察組織の裏切り者を意味する「うたう警官」。分かりにくいから、って言う理由で映画にあわせて改題したのだとか。
映画化にあたって、角川春樹自身が制作、監督、脚本を手がけることからも分かるように、原作はとてもオモシロイ。オモシロイ要素はいろいろあるなーと思うので、それを挙げてみると、

ストーリーがリアル。実際に北海道警で発覚した裏金事件がモチーフにされている。
捜査過程の描写もかなりリアル(実際のリアルは知らないが)読者がリアルに感じる描写になっている。
男くさい5人 佐伯、新宮、町田、植村、諸橋。そしてクレーバーな紅一点 小島。6人の個性。
警察組織 vs 警官という不思議な対立構造。両者の間に繰り広げられる知略、知謀。

ちょっと褒めすぎな感じですが、ひさびさ夢中に読める警察物小説でした。
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で、これが映画になるわけですが、敢えて見ないでおこうかと。なんとなくですが、映像が原作を超えられない、というより、矮小化させるような気がして。キャスティングは「佐伯」役を大森南朋、「小島」役を松雪泰子。この辺りはツボを押さえていて、さすがだなーと思うのですが、原作中ではしっぶーい位置にいる「諸橋」がいないようだし(ここ、勝手な想像)、イケメン設定の「津久井」が宮迫博之だったり。あと、なんでこの人いるんだろ?っていう人がいたり。
改題したのもダメなんじゃないかと。原作中ではあくまで「うたう」がシンボリックに描かれているわけだし。
映画評もあまり良くない感じ><
ちょっと残念な気もしますが、、、

深い————
簡単には書けないし、見る人によって様々に見えるだろう作品
へたれな男と、それを赦す女。2人が最後に赦しあい、愛を確認し、生きることに向き合う、というのが一般的な見方のようです。それとはちょっと違って、勝手な自分解釈は、2人とも必死、恥も外聞もなく生きる事に必死。そんな2人が最後に必要とするのが大谷にとっての佐知であり、佐知にとっての大谷ということなのではないかと。
大谷が「死にたい」と漏らすのはきっと本音なんだけど、その反面、生きたくてしょうがない。原作にはない心中から、泥まみれになって助かろうとするシーンにそれが見て取れます。でも生きているのも辛い、なので酒と女に溺れていく。
佐知も、しなやかで寛容な強さを持つ女性なのは間違いないけど、それは大谷のためだけではなく、きっと自分自身のためなのではないかと思うのです。だから嘘もつくし、おどけても見せるし、プライドを傷つけられても(水上警察署で秋子とすれ違うシーン)大谷を救おうとするし、「人にはいえないこと」さえ受け入れてしまう。
誤解のある言い方かもしれませんが、ある意味、二人ともへたれ

映画というエンタメとしてみると、キャスティングが絶妙。佐知の強さとその裏にある脆さを松たか子が、大谷の陰のある生き様と男のみっともなさを浅野忠信が、絶妙な加減で演じます。椿屋の夫婦、伊武雅人、室井滋はハマリ役。伊武雅人は「のだめカンタービレ」裏軒のオヤジとかぶって、吹きそうになりましたが・・。他、広末涼子、妻夫木聡、堤真一。佐知を慕う岡田、そのひたむきさと熱情を演じた妻夫木聡の演技は、なんだかとても新鮮です。
佐知と大谷の過去のエピソードとか、弁護士 辻の登場とか、秋子と心中するシーンとか、原作にはないプロットが織り交ぜられていて、正直、ちょっと冗長な感じがします。。「グッド・バイ」の使い方もなんだかちょっと違うような。でも、そう感じるのは他の太宰の作品や、太宰という人のイメージを持っちゃてるからなのかもしれませんが。
60分くらいになっちゃいそうですが、原作を描いた部分だけで再編集したら、もっとシャープに太宰の世界観が伝わるんじゃないかと思います。それは、単に自分好みというだけなのですが。とてもいい作品だった故に、あーして欲しい、こうして欲しいって、なんだか欲が出ちゃいます(汗;